昨今重要性がいっそう増している再生可能エネルギーのなかでも太陽光発電への期待は大きいが、既存の発電方式を凌ぐにはほど遠い現状にある。その課題として挙げられるのは「コスト」と「変換効率」の二点だ。
そこでいま研究が進められているのが、銅(Cu)・インジウム(In)・セレン(Se)を主な材料とする「CIS系薄膜太陽電池」である。シリコンを材料とする現在主流の太陽電池に比べて約100倍もの光吸収係数を持つのみならず、セルの厚さは約100分の1。使用する資源やコストの量の低減も見込まれる。
しかし市場において主流化するためには課題も多いという。世界が熱い視線を向けるCIS系薄膜太陽電池研究。国内のキープレイヤーに話を聞いた。